古の市について
– about –
誰にとっても落ち着ける環境をつくり、こころのバリアフリー(一人ひとりが、身体が不自由な方や高齢者などさまざまな立場の人のことを理解し、思いやりのこころを持って接すること)を目指します。
いろいろな「介護」に対する考え方があります。介護保険制度下では主に、「自立支援」や「生活の質の向上」などが謳われています。そのどれもが利用者を主体に考えられております。
もちろんそれが正しいと思います。方向としては利用者を向いていたいと思います。しかしながら,スタッフにもそれぞれの生活があり、様々な悩みなどを抱えていると思います。
できるだけ安心して「介護」に専念できる環境にすることがまず取り組まれるべき課題ではないかと思います。
利用者は、なんらかの障害により様々なストレスや不安感を抱えておられます。そのため、不穏な言動・行動になることもあります。
そういったときにも落ち着いて対応できるかどうかはやはりスタッフの心理状態が大きく左右します。
ですからここ古の市では、研修の積み重ねによる知識技術の習得よりも、安心して働ける環境づくりに配慮していきたいと思います。
そしてその結果、誰もが落ち着ける環境ができればいいなと思います。
当施設では、開業以来、このような理念を掲げて参りました。なかなか難しいと実感しております。
本来、善意からなる人の温かい支援が、社会の隅々まで行きわたるようにルール化・制度化されています。反面、それが義務となり、利用者や家族を含めた介護者が負担を感じることも増えています。
同様に私たちが持っている技術も知識も経験も「介護」の役に立つときもありますが、そうでないときもあります。
しかしながら、「介護」という人と人のふれあいの中で感じる優しさや冷たさ、安心感や不安感を共感できるスタッフがいます。
ただそれだけです。それだけを大事にしていきたいと思っています。